『ウォーターボーイズ』や『悪人』など数々の名作に出演する妻夫木聡と、『新宿スワン』『ピースオブケイク』など数々の映画で主演を務める綾野剛貴重な共演シーンを振り返っていきたいと思います。

映画『怒り』(2016)

 

2016年に公開された渡辺謙主演映画『怒り』で、2人は初共演を果たしました。

妻夫木聡は藤田優馬役、綾野剛は大西直人役を担当し、同性愛関係を演じています。

『完成披露会見』

 

『食わず嫌い王決定戦(とんねるずのみなさんのおかげでした)』

とんねるずの人気冠番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ)の人気コーナーであった『食わず嫌い王決定戦』に、『怒り』のキャスト陣から渡辺謙・宮崎あおい・妻夫木聡・綾野剛の4人がゲスト出演しました。

『とんねるずのみなさんのおかげでした』公式HP

2人は木梨憲武チームとして参加していましたが、綾野君の嫌いなものを当てられてしまい、罰ゲームとして渡辺謙が提案した顔面パイを受けることに(笑)。

仲良く交互にパイを受けているシーンは最高です(笑)。

『日本アカデミー賞』(第40回)

毎年3月に開催される日本映画の祭典『日本アカデミー賞』(日本テレビ)の第40回に、『怒り』が複数の部門でノミネートし、妻夫木聡が最優秀助演男優賞を受賞しました。

『日本アカデミー賞』公式HP

優秀助演男優賞インタビュー&最優秀助演男優賞受賞スピーチでは次のように語っています。

『優秀助演男優賞インタビュー』

【インタビュアー:西田敏行・安藤サクラ・桝太一】
西田:こんな難しい役、すごかったな~。ちゃんとしっかりと。すごい感じました。色んなものを感じました。
妻夫:ありがとうございます。ブロークバック・マウンテンという映画を李相日監督と一緒に見たことがありまして、それからその純愛というものをすごく、日本のまだやっぱり差別社会がある中で、その同性愛者って中の純愛を描いた作品を日本でやりたいなとずっと思っていて。そんな中で『怒り』の役がきたので、すごく嬉しかったですね。もう本当に覚悟は必要でしたけど。
西田:綾野君を見つめる目なんて本当に愛してたもんね。
妻夫:そうですね。剛がいてくれたからこそ、僕自身も藤田優馬(役名)として生きれたし、同じ思いでずっと一緒にいてくれたのは、本当に救いでしたね
安藤:でもあれですよね、すごい愛おしそうに見ていらっしゃったんですけど、実は意外と初共演だったんですね。
妻夫:そうですね。飲んでる席で一度会ったことはあるんですけど、そんな話したことはなくて
安藤:そこまで2人の関係性を(築けたのは何でしょう)?
妻夫:何だろうな~。でも何ていうか、たぶん今回の作品だけじゃなくて、お互いの作品に対する姿勢というか、取り組み方っていうのは少し似てる部分があったのかもしれないですね。ある程度の覚悟を持って、たぶんどんな事でもやれるけれども、まあ限度はありますけども、役のためだったらどれだけでも命を懸けられるっていう思いを彼も持っているし、僕も持っているし、それが本当に純粋に行動に出たっていう事だったのかなって思いますね
 桝:実際に役のために一緒に住んだって話もあったという風に伺っていますが。
妻夫:まあそうですねー何回もそういう事を言っちゃってるんですけど(笑)。2周間くらい2人でホテル暮らししてました
西田:一緒の部屋ですよね。
妻夫:そうですね。一緒の部屋で。なんか一緒に風呂に入ったりとかしてましたね(笑)。
安藤:ベッドも一緒ですか?
妻夫:いやベッドはツインだったので、別だったんですけど。僕より彼の方が早く出るはずだったんですけど、いつも(自分が)寝坊して、(綾野から)僕が起こしてあげるっていうことをやったりして(笑)。
綾野:(笑)
妻夫:なんか痩せなきゃいけなかったんで、いつも半身浴してたんですよ。それで真面目に台本とか読んだりしてるんで、「なに台本読んでるんだよ~(笑)」って言って風呂に入るっていう毎日でしたね
安藤:そういう時間があって、あの映像に2人の愛情が映ったんですね。
妻夫:ラブラブしてました(笑)。
 桝:綾野さん振り返ってどうですか?
綾野:えー今でも愛おしい時間です(笑)。今そこに妻夫木さんが立たれてる姿、座られてる姿を見て、ものすごくグッときてます
妻夫:(笑)
綾野:本当に妻夫木聡という人がいなければ、僕の役は存在しませんでしたし妻夫木さんが直人(綾野)を愛してくださったことによって、妻夫木さんがそこに座っているんだなと思うと、心から本当に綺麗事抜きに、嬉しいです
妻夫:ありがとうございます。
 桝:妻夫木さんから言うことありますか?
妻夫:いやちょっと若干会場が引いてる感じがあるので・・(笑)
 桝:どんな気持ちですか?
妻夫:いやいや本当にもう嬉しいです。
西田:でも『怒り』という作品は好きでしたか?
妻夫:はい!もう大好きですね。僕はもう李監督自体、本当に尊敬している監督だし、吉田修一さん原作の、本当に悪人の時もそうだったんですけど、今回の『怒り』という作品も本当に素晴らしくて、心をぎゅっと掴まれる作品で、それを映像化するのは本当に難しいといわれたところで、李さんがやっぱりまたきちんと映像化してくれて、それについてくる役者・スタッフ皆が素晴らしい仕事をされてたので、本当に僕は大好きですね。もう財産です。
西田:いやーそういう想いがね、スクリーンから伝わってきました。
妻夫:ありがとうございます。

2人がどれだけ今回の役に懸けてきたのかが、十分に伝わってくるインタビューとなりました。綾野君の感慨深い表情からも伝わってきますよね。

また妻夫木君の最優秀助演男優賞受賞スピーチでも、綾野君の感極まった表情が映し出されています。

スピーチ後には、2人の熱いの抱擁が見られ、観客の声援とともに綾野君から「いや~めっちゃ嬉しいよ~!」という言葉も伝えられていました。

『ダウンタウンなう』

ダウンタウンの人気冠番組『ダウンタウンなう』(フジテレビ)に、綾野剛がゲスト出演し、『怒り』での役作りについて語っています。

『ダウンタウンなう』公式HP

『「怒り」での役作りについて』

綾野:(妻夫木と)約3週間一緒に生活して、毎日一緒に寝て、毎日お風呂も一緒に入って
松本:風呂釜に一緒に入るの?
綾野:そうです。
浜田:いや~本人が言い出したんやからな~。
松本:嘘でしょ!?
綾野:スタートのシーンがハッテン場のシーンで、そこで出会うんですけど、その日の撮影中に、妻夫木さんに「できれば一緒に住みたいと思ってます。」って話をしたら、「全く同じこと考えてた。」って
坂上:自分から言ったんだ?
綾野:はい。
綾野:すぐホテルをとって、そのホテルでずっと生活してましたね
松本:これは役者さんとしてどうなの?
坂上:迷惑です。
綾野:(笑)
綾野:なんかあと状況次第ですね。相手の方との空気感や色んなものも大事なんで、『怒り』という作品は特に、 李相日監督がとにかくリアリティーを追求したい監督なんですよ
坂上:すごいよね。
綾野:なので、どうしたらいいかってなったら、とにかく一緒に住んで時間を過ごすしかないって。
松本:いやそれにしても時間が長いよ・・。

綾野君からのホテル同棲の提案に対して、「自分も同じことを考えてた。」と返した妻夫木君にも驚きですよね。

役作りへの取り組み方に少し似ている部分があるかもしれない」という前述のアカデミー賞のスピーチは、まさにこの事ですよね。

『おしゃれイズム』(2020.11.1)

人気トーク番組『おしゃれイズム』(日本テレビ)にゲスト出演した際にも、同棲生活のお風呂場でのエピソードについて語っています。

『おしゃれイズム』公式HP

『お風呂場でのエピソード』

綾野:僕がお風呂場で台本とか読んでると、ウェーイ!って入ってきますね
上田:それやってると本当に恋人気分になっていくもの?
綾野:やっぱりどんどん育まれていくというか、やっぱりとても愛おしい人なんで、好きになるのはとても簡単でしたよね

「とても愛おしい人だから、好きになるのは簡単でした。」と言われて、妻夫木君が何を思うのか、本人に聞きたいですね(笑)。

『櫻井・有吉THE夜会』

人気バラエティ番組『櫻井・有吉THE夜会』(TBS)で、櫻井翔・妻夫木聡・佐藤隆太の3人旅企画が行われました。

そして車内では、電話の相手に「カッコいい」と言わせるゲームが行われ、妻夫木君の電話相手として綾野君が登場しています(笑)。

電話前に「剛は俺のことカッコいいって言うかな・・。」と不安げな妻夫木君でしたが、そんな不安を払拭する2人の会話シーンが見られました(笑)。

『綾野剛が思う妻夫木聡の印象』

【コール1回目で出る】
綾野:は~いどうしたの~?
妻夫:剛ちゃん久しぶり。
綾野:ひさびさ聡~♪
妻夫:うい~♪
綾野:どうしたの?どうしたの?めっちゃ嬉しいんだけど
妻夫:(笑)
妻夫:ごめんなさい。ちょっと今ね、情報収集をしてて、俺の印象ってみんなどう思ってるのかなっていうのを聞いて回ってるんだけど。
綾野:(笑)
綾野:妻夫木聡の印象?
妻夫:うん。
綾野:真ん中かな。
妻夫:真ん中!?あっ・・・真ん中・・。
綾野:米津玄師も奇をてらった楽曲作れると思うんだよ。彼の技術さえあれば。
妻夫:うん。
綾野:でもやっぱりちゃんと真ん中狙ってるっていうか。世界で一番難しいクリエイティブは、”真ん中”を表現することだと思ってて、それをやってる人。妻夫木聡っていうのは、だから真ん中、”ど真ん中の人”。
妻夫:あ~ありがとう。それは嬉しい
綾野:ハズいな~。急に俺が言ったことを暴露しちゃって。
妻夫:いやいやごめんね。ごめんごめん急にちょっと聞いちゃって(笑)
綾野:なんか使うの?使っていいよ。
妻夫:うんとね、使うんだけど・・。
綾野:もう(カメラが)回ってんだろ!
妻夫:そうね~さすが(笑)

俳優・菅田将暉が『金スマ』で、憧れの俳優に妻夫木君を挙げて「普通の人の役で主演をはれる」と魅力を語っていましたが、”ど真ん中の人”というのはこれに近いものだと思います。

それを聞いた妻夫木君は嬉しそうに感謝を伝えていました(笑)。本当に良い関係ですね。

剛ちゃんの愛称で呼び合っているのもファンにとってはたまらないシーンでしたね。

 

次の再共演作品が楽しみです!